Round 5 Inoue Daiki vs Mizuguchi Kiyoshi


さかいや夏レガシーシーズン2015Finalもいよいよ大詰めの第5ラウンド目となった。

最終ラウンドを全勝同士のイノウエとミズグチが対戦する。

この二人、両者ともにGrixisDelverを駆っての天王山で相まみえ、ミラーマッチとなった。



先手のミズグチが《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を戦場に送り出した返しに、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を呼びだそうとするイノウエ。つかさず、ミズグチの《目くらまし/Daze(NEM)》が、エルフシャーマンの召喚を妨害する。

この《目くらまし/Daze(NEM)》に対し、イノウエも《目くらまし/Daze(NEM)》で応戦する。

ここで、ミズグチは《Force of Will(ALL)》を使い、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》をさらに打ち消そうと試みる。少考の後に、どうしても《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を戦場へ送り込みたいイノウエは、《渦まく知識/Brainstorm(CNS)》を追放し《Force of Will(ALL)》で、ミズグチとのカウンター合戦を制した。

いきなりの呪文の応酬にレガシーの深淵を覗き込んだ気分だ。

《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を許すことになったミズグチだが、その次のターンに《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》は《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration(ISD)》に変身し、3点のクロックを刻み出す。しかし、返しのターンで、イノウエは、この目障りな蝿を《稲妻/Lightning Bolt(M11)》で撃ち落とすことに成功し、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を残したイノウエが戦場を制圧するかに見えた。


ミズグチは、《不毛の大地/Wasteland(TMP)》を使い、イノウエの動きを牽制しつつ、その肥えた墓地のカードを使い、《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler(FRF)》を戦場に叩きつける。これが通れば一気に有利になるが、イノウエは2発目となる《Force of Will(ALL)》で、これを許さない。

《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》というクロックを用意し、まさにクロックパーミッションの動きを見せる。

アンコウを弾かれたミズグチは、次のターンで《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を追加し、《渦まく知識/Brainstorm(CNS)》で後続を探しにいくが、この青の伝家の宝刀はイノウエの渾身の《目くらまし/Daze(NEM)》を受ける。さらに、イノウエは《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》を戦場に用意し、盤石の体制を築く。

イノウエは《もみ消し/Stifle(SCG)》を使い、ミズグチの土地が伸びるのを防ぎつつ、エレメンタルトークンを得るが、返しにミズグチが追加のアンコウを叩きつける。カウンター合戦で消耗したイノウエのハンドには、これを打ち消すすべは残っていない。一方で、ミズグチもまたハンドをほぼ使いきっている。互角の攻防だが、このあまりにも大きい暴力的なアンコウをイノウエはどう処理していくのか。

アンコウから身を守るために、イノウエは《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》から、追加のエレメンタルを生み出すが、ここで、ミズグチの身体から、《稲妻/Lightning Bolt(M11)》がほとばしり、イノウエの紅蓮術士を焼きつくした。身を守る術を失ったイノウエは、アンコウの力の暴力に為す術もなく屈した。

 

イノウエダイキ 0-1 ミズグチキヨシ



双方すばやくサイドボーディングを終え、2ゲーム目に入る。

ミズグチは7枚のハンドをキープするが、イノウエは即座にマリガンを選択。

引き直した6枚のハンドを見て、その中の4枚の土地を見ながらも、しぶしぶのキープを宣言する。

イノウエは、最近追加された特権の占術を行い、満足そうに一番上のカードを見て、

それをそのままライブラリの上に戻した。

先手のイノウエは土地を置いてターンを返す。

後手のミズグチは、《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》を使い、マリガンしたイノウエのハンドを覗き、今後の自分の動きを考える。《梅澤の十手/Umezawa's Jitte(BOK)》が鈍く光りその存在感を示している。ミズグチのアンコウ以外のクリーチャーは、このジャパニーズなんとかウェポンによってすべからく退場させられてしまう。イノウエが戦力を引くまでに素早く盤面を固めたいところだ。

イノウエのハンドを確認したミズグチは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を戦場に置いた。

イノウエは、占術で確認していた《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を召喚し、戦線を維持しようと試みるが、ミズグチの《稲妻/Lightning Bolt(M11)》がこれを除去し、許さない。

一方で、イノウエも、《稲妻/Lightning Bolt(M11)》を引き入れ、ミズグチの《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration(ISD)》を処理し、受けるダメージを最小限に食い止める。

《不毛の大地/Wasteland(TMP)》や《もみ消し/Stifle(SCG)》が、ゲームをスローダウンさせ、土地が伸びないミズグチと決め手に欠けるイノウエ。

ミズグチが《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を呼び出すと、待望の《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》を引き入れたイノウエ。

まだ、盤面は互角の様相だ。

ミズグチは、《思案/Ponder(M12)》を唱え、少考の後にシャッフルを選択、さらに続けて2枚目の《思案/Ponder(M12)》を使い、ハンドを急速に整えていく。

イノウエは、返しに《梅澤の十手/Umezawa's Jitte(BOK)》をプレイするが、これは痛恨の《目くらまし/Daze(NEM)》を受けてしまう。

続けざまにマナベースに攻撃を受けたイノウエに《目くらまし/Daze(NEM)》が刺さった格好だ。

ミズグチは、《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration(ISD)》を手に入れることに成功し、《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を追加。そして、《四肢切断/Dismember(NPH)》で容赦なく紅蓮術士を仕留めた。ミズグチの思い通りにコトが運んでいるように見えるが、イノウエは《二股の稲妻/Forked Bolt(ROE)》で、蝿男を処理する。ファイレクシアマナ呪文とフェッチで大量のライフを支払っているミズグチのライフは既に6となり、イノウエの半分未満に落ち込んでいた。その隙をついて、イノウエは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を呼び出し、一気にライフを詰めにかかる。

ミズグチは、これを《赤霊破/Red Elemental Blast(4ED)》で処理。ギリギリの戦いが続く。ミズグチの追加の昆虫男も、イノウエは《紅蓮破/Pyroblast(5ED)》を合わせて処理。

その間に、ミズグチは《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を追加。戦場にはミズグチの2枚のエルフシャーマンが並び、イノウエのライフをじわじわ奪いだした。

最後まで希望を捨てず、必死にあがくイノウエは《もみ消し/Stifle(SCG)》でシャーマンの能力を打ち消す。

しかし、この熱戦においては、序盤より大量の呪文がプレイされ、シャーマンの餌となる呪文は数えきれないほどにお互いの墓地に残されており、2枚のシャーマンがイノウエの命の灯火を無情にも奪い去った。


イノウエダイキ 0-2 ミズグチキヨシ


ミズグチがミラーマッチを制し、見事、全勝優勝を飾った!